今回は私が教師を辞めることに至った理由について書いていきたいと思います。
世間的には、務員の職業は安定しており、給与や福利厚生が保証されているため辞めるのは勿体ないとよく言われます。
しかし、現状公務員を辞める方も多くいますし、ましてや教師の離職率は近年上昇傾向にあると思います。
これは文科省のデータです
ここからも中学校教諭の離職者数は増えていることがわかります。
教師が多忙と言われる所以
授業準備と計画
教師は毎日の授業の準備や計画を行う必要があります。適切な教材や教材の準備、授業計画の作成、評価の準備など、時間を要する作業が多いため、そこに時間を取られます。
しかし、この授業準備に時間を取られる分には文句を言う人は少ないと思います。
授業外の業務
教師は授業外の業務も多くあります。
生徒や保護者とのコミュニケーション、会議や研修への参加、学校行事の企画や運営など、様々な活動に参加する必要があります。
特に大変なのが生徒や保護者とのコミュニケーションだと思います。
現在日本の教育では多様性について凄く言われています。
その多様性の捉え方の違いでトラブルが頻発します。
例えば、髪色です。大多数の学校では染髪は禁止されています。
しかし、「個性だからといって染髪をしてくる生徒がかなり増えました」
それに対して、保護者に校則で決まっているので元に戻してほしい旨を伝えたとしても中々聞き入れてもらえません。
ひどいときには保護者も学校に対して文句を言ってきます。
こうなれば最悪です。ずっと平行線が続きますから…
私は染髪してもOKだと思っている派です。
髪色でその人が決まるわけではないですから。
しかし、日本の社会を見たときに、高校受験で染髪している生徒が来たらどうでしょう?
大学受験の指定校推薦を受けるときはどうでしょう?
就活で金髪の人が来たらどう思いますか?
中身を見る前に外見でマイナスな印象を受けることがほとんどだと思います。
この中学校での問題を解決するには社会の上から順に解決するしかないと思っています。
まずは、社会人で金髪などの染髪を当たり前にする、その後、就活、大学受験、高校受験といったように社会が変わらないと意味がないと私は思っています。
保護者対応に疲弊して辞めていく同僚も多く見てきました。
毎日保護者が来校され22時まで残って対応する姿を見て気の毒でした。
もちろんトラブルに対してはしっかり対応しないといけません。
しかし、あまりにも世間の教師に対して何でも言っていいという風潮があるのでしんどいなと思うこともありますね。
私は基本的に保護者対応は好きなので苦に感じることはありませんでした。
相手も人なので、まずは相手の感情をすべて受け止める必要があります。
そのうえで、自分自身の意見も伝えていくと一定理解してくれる人が多いと思います。
学校外の対応
これも本当にここ数年で増えました。
具体例をあげると
公園で中学生が煙草を吸っているから来てほしい
家の周りにたむろしているから来てほしい
ショッピングモールで走り回っているから来てほしい
お店から万引きした生徒を確保しています、引き取りにきてください
などなど本当に多岐に渡ります。
これら全てを地域の人々が教師に丸投げするわけです。
正直に言います。これは教師の仕事ではありません。
地域住民の方は警察に連絡してください。
家庭が子どもを指導をするべきなんです。
ただ、自分の子どもをしっかりと指導、叱れる親が減ったと思います。
その結果、教師が全て対応する羽目になるというわけです。
意味わかりませんよね。
部活動
部活動は教員の仕事なのか?
これは、部活動改革を推進する多くの先生たちがくり返し問いかけてきたことです。
部活動の指導について、私の学校では「原則全員顧問」です。
つまり、基本的に全員何かしらのクラブに所属する必要があります。
私は未経験の女子バスケ部でした。
未経験でも指導しないといけませんし、審判もしないといけません。
特にこの審判をするっていうことがネックで、ルールも知らないのに審判という恐ろしいことが起きるわけです。
だから必死にルールを覚えますし審判の資格も自費で取りに行きました。
私の自治体では土日どちらも部活動をしてOKなのでどのクラブも土日練習しています。
この時点で週7勤務確定です。
耐えることができますか?私は違和感を感じていたので自身のクラブだけ変えました。
「日曜日は絶対オフ」
これを徹底しました。いっぱい練習したとしてもプロになれるわけではありませんし、むしろ練習の質を大切にした方が良いと伝えました。
他の先生から日曜もやるべきだという声もありましたが、私は自分の意志を貫きました。
私の学校は18:00までクラブOKだったので毎日残業が1時間程度発生していました。
知らない方のために教師は残業代が出ませんので、どれだけ残業しても0です。
週7勤務でこれって異常ですよね…
なぜ私が教師を辞めるのか
Kanadeも上記に挙げた理由で辞めるんだろうと思われた方ごめんなさい。
私は違います。
私が教師という安定職を辞める理由を以下に書きます。
自分の将来にワクワクしなかった
私は正直一般企業でいう出世コースの道を進んでいたと思います。
担任業務を5年した後、人権部主任として学校運営に携わりました。
学年の副主任も経験したので、次は主任に進み、教育委員会へ、その後管理職へ。
これが私の見えた将来です。
授業でも、生徒からの評価も良く生徒指導、保護者対応も好きでした。
それでも、自分の将来を考えたときに楽しみだと思えなかったんです。
20代後半でもうすぐ30代に足を踏み入れようとしている…
転職するなら今しかないと思いました。
自分を試したい
教師の常識、世間の非常識という言葉があります。
私はこの言葉を初任者の時に、同僚から聞きました。
自分はこのままでいいのか、今の自分の力は世間的にどの程度なんだと考えるようになりました。
もし教師をまたやりたい!となっても採用試験を受け直せば教師にはなれます。
しかも、今は教師のなりたい人も減少傾向にあるのですぐになれます。
(しばらく減少傾向が続くと思います)
だったら、20代のうちに新天地を目指して動いたほうが良い!となったわけです。
安定なんて必要ない
私は安定なんて必要ないと思っています。
自分自身がしっかり力を付けて市場価値を高めていけばいいんですから。
安定が…と言っている人は思考停止だと思っています。(厳しい言い方をしますが)
公務員が本当に安定していて素晴らしい職であれば、採用倍率下がりませんよね?
教師になりたい人増えますよね?
世間がなりたくないと言っている職業が本当に安定していると言えますか?
私はそこに違和感を感じたので教師を辞めることにしました。
最後に
今これを読んで確かに…と思った20代の方はすぐに行動に移したほうが良いです。
若さというのは武器になりますから。
私の転職活動については後日書きますね。
ここまで読んでいただきありがとうございました。