初めてのトラブルは突然に
クラスが始まった5月頃。
いきなりその時はやってきました。
「Kanade先生お電話です」
電話を代わると私のクラスの保護者からでした。
「学校の外で友達と揉めて、学校に行きたくないと言っている、どうしてくれるんだ」
「とりあえず話を本人から聞きますね」
その翌日、本人から話を聞きました。
内容を書くとこんな感じ。
学校に行きたくないと言っているAとAと仲良しだったB、中学校になりBと仲良くなったC。
AとBが遊んでいるところにCが入ってきてCがずっとBとベッタリしていて自分が遊べなかった。
さらに、LINEのアイコンも元々AとBはお揃いだったが、CがBに私とお揃いにしよう！と言って勝手にBのアイコンを変えてしまったそうだ。
学校に行くとBとCに会うから気まずくて行きたくないとのことでした。
初任者には中々重たい内容で、周りに相談すると、
「あなたのクラスでしょ？まずはあなたが考えて動きなさい」
と他の先生に言われ頭を抱えました。
その中で学年主任だけが話を聞いてくれ
「とりあえず本人に話を聞くしかないし、なんとかなるよ」
と言ってくれ少し落ち着いたことを覚えています。
話を聞くと、AはBとCともう話もしたくない。
BはAとCと仲良くしたい。
CはBとは仲良くしたいがAとはしたくない
というような状況でした。
絶対話し合いをしてお互い納得した方が良いと思ったので、毎日家庭訪問に行き、Aのお母さんとAに
Cと話し合いをしよう、私はあなたの味方だから大丈夫。と言い続けました。
言い続けること2週間。
ようやくAがKanade先生が一緒ならいいよ。
と言ってくれたので話し合いをすることができました。
話し合いをする日は何と運動会当日でした…
Aのトラブルの話の前に運動会の話を先にします。
運動会に向けて
運動会に向けて、学年種目の立案、そしてその指導案を考えなければなりませんでした。
指導案の書き方は大学で習っているのでわかります。
しかし、問題はそこではありませんでした。
学年種目の案が全然思い浮かばなかったのです。
毎日家に帰ってどうしよう…と考えていましたが一向に出てきません。
「運動会 種目」とかで検索してみますが、無難なものしか出てきません。
とりあえず無難な種目を会議で上げてみるか…と思い、会議にかけてみました。
「ありきたりだから無し」
とベテランの先生の一声で一蹴されました。
さすがに、これはしんどかったです。
どうすれば良いのか、わからず悩んでいるときに恩師からLINEが来ました。
「Kanadeの現状はどんな感じ？ワクワクできてるか？」
このLINEが私を救いました。
そうだ、まずは自分自身がワクワクしないといけない。
自分がやって楽しい競技にしよう。そう考えると案がどんどん出てきました。
結局、長距離玉入れを提案しました。
すると、またベテランの先生から
「面白くないから無し」
と言われましたが、
「では案を出していただけますか？
無し無しだけだと生産性が無いので前に進みません」
と伝えると、何も言ってこなくなりました。
その後、学年主任が
「後でフォローしておくから大丈夫。
長距離玉入れ面白いと思うよ」
と言っていただけました。
来る運動会当日…
運動会当日
朝からAとCの話し合いが行われました。
私と隣の担任が入り、話を進めていっている途中で、事件が起こります。
「Kanade先生、保護者が来られてます」
学年の先生が私を呼びに来ました。
教室を出ると初対面の保護者がいて、いきなり
「お前がKanadeが。うちの子が何やったって言うんや」
とかなり語気を強めていらっしゃたので
「えっと、あなたは…？」
「Cの親に決まってるやろ」
と怒っているので、事情を説明し
今解決に向かって話し合いをしている途中だということを伝えました。
保護者の方に詰められている姿もほかの生徒に見られていたので
話し合いが終わってからかなり心配されました。
話し合いはなんとかまとまりましたが、その後の運動会は正直記憶があまりありません。
今回の件で学んだこと
①まずはしっかり相手の話を聞くということ
これは生徒もそうですし、保護者に対してもそうです。
相手に寄り添い、相手のために行動することの大切さを学びました。
②しっかり自分自身の意見を伝えること
私は初めてベテランの先生に意見しました。
おかしいと思ったことにはおかしいと伝えるべきで
それが自分自身を助けることに繋がると学びました。
初任者で悩んでいる、新卒で悩んでいるという方がいらっしゃれば、私で良ければ話を聞きますので
ご連絡いただければと思います。
